HOME > Q&A

Q&A

近年、日本では健康への関心が深まっていますが、不思議と日本人は、歯への関心が、とても薄い民族です。
恐らく、日本人の心の中には、「歯一本ぐらい無くても、命に別状ない。」という考えが、依然として生き続けているのでしょう。
しかし、これは大きな間違いです。実に多くの人達が、歯一本を無くす事から、さまざまな形での、健康破壊を起こしていきます。
今回は、よくある患者様との会話を、解りやすいように、そのまま質疑形式にして、歯からの健康破壊と、その対策について、書いてみたいと思います。

Q1 歯を一本抜きましたが、このままではいけませんか?

一本ぐらいと思いがちですが、自分の将来の健康を考えると、何らかの形で、抜けたところを補うことをお勧めします。
歯は、同じ場所にじっとしている訳ではありません。常に、上へ前へと、移動しようとする修正を持っています。
もし。一本でも歯が抜けると、その場所へ向かって別の歯が移動してしまいます。綺麗に整然と移動してくれれば良いのですが、斜めに倒れたり、横へはみ出したり、さまざまな動きをします。これにより、歯並びが悪くなり、特に奥歯での咬み合わせが、悪くなると、さまざまな弊害が起きます。

歯が一本だけ抜けたときの対策

1~2本だけなら、インプラントをお勧めします。抜いて直ぐにインプラントをすれば、咬み合せが悪くなるのも防げますし、従来の方法のように、隣の歯を削ってブリッジにする必要もありません。入歯、永久歯に継ぐ、第三の歯と思って下さい。自分の歯と同様に使うことができ、とても便利なものです。
しかしちょっとした手術も必要ですし、保険も効きませんので、主治医や専門家に良く相談することをお勧めします。きちんとしたインプラント治療を受ければ、30年以上も使えます。患者様の身になって考えてくれる病院を、慎重に選んで下さい。

Q2 咬み合わせが悪くなることによる弊害とは?どんなこと?

咬み合わせが悪くなれば、当然、食事のときに、いつも無意識に動かしている顎を、意識しないとスムーズに動かすことが出来なくなります。そうすると、物を噛む時に、普通では使用しない筋肉を使うことになります。その結果、生じるのが、顎関節症です。
顎関節症になると、初期には、顎を動かすたびにカクカクと音がしたり、偏頭痛、肩こり、耳鳴りなどの症状がありますが、しだいに口が開かなくなり、食事をするのも大変になります。ひどい時は、手術をすることになります。

顎関節症になってしまったら?

偏頭痛や肩こりなどの軽い症状であれば、まずは、顎を動かす筋肉と関節を安静にする為に、スプリントという装置を就寝時に装着します。また多少の咬み合わせ調節が必要になります。これらの治療は保険で出来ますし、医師に、咬合学の知識さえあれば、比較的簡単に治療ができます。ただ重症になると、大きく咬み合わせを変えることになり、自費治療部分が多くなります。

Q3 たった一本なのに、そんなに色んな事が起きるのだったら、歯周病で何本も抜けたら、もっと大変な事が起きそうですね?

顎関節症だけを考えると、実はそうでもないんです。歯周病の場合、歯が噛むたびに動くので、多少歯並びが悪くても、関節の動きを妨げる事は少ないのです。つまり歯周病の患者様には、顎関節を併発する人は少ないのです。
それより歯周病では、もっと重篤な病気を併発することがあります。最近になって、歯周病の患者様に心臓病、特に心内膜炎や、糖尿病、腎臓病、胃癌などが多い事が解ってきました。歯周病が進み始めると、歯肉が赤く腫れます。
始めは炎症があるだけですが、直ぐに浸出液が出始めます。それが目に見えるようになると、所謂、膿が出ているという状態です。
この膿が、食事をする度に胃の中に流れ込んだり、歯肉に有る毛細血管を通して、心臓をはじめ様々な所へと、運ばれます。
そう考えると、ただの歯周病と、思っていると、大変な事になります。もちろん、それ以前に、歯周病では色々な解りやすい症状がありますので、その対策と共に後述します。

初期の歯周病

初期には、歯茎から出血します。他には何の症状もありません。この時期なら、毎食後の丁寧な歯磨きだけで十分に直ります。出血を恐れず、どんどん歯磨きをして下さい。

中期の歯周病

中期になると、出血に加えて口臭がし始めます。歯肉の炎症部から浸出液が出るようになり、これが非常にくさい臭いを発するわけです。こうなると、歯磨きだけではなく、歯科医院で歯石除去をする必要があります。

末期の歯周病

この時期になると、歯がぐらぐらし始め、硬い物は食べられません。自然と軟らかい物を選んで食べてしまったり、腫れた歯茎から出る膿を常に飲み込んだりするので、一日も早く治療する事を、お勧めします。手術も含めた総合的な治療が必要です。諦めないで、抜く事になる前に専門家に相談しましょう。

Q4 私はもう手遅れで、既に入れ歯なんですけど、痛くて噛めないんです。

確かに入れ歯は、噛むたびに動きますので、なかなか安定せず歯茎が擦れて痛いのです。ですから動かないように、しっかり固定できさえすれば、入れ歯は痛くありません。残ってる歯があれば、その歯にしっかり固定すればいいし、また、歯が無ければ、インプラントを入れて固定することもできます。
近年、食事の多様化と共に、口の中の病気も大変複雑になってきています。従って治療の方法も一人一人違います。自分に合った治療を、診断、計画してもらうことが大切です。

このページのトップへ